「あなたの業界のDX」
そのピンチとチャンスを知ろう

①    流通業(小売業・卸売業)

商圏の垣根がなくなり最も競争が激化した業界。日本中の同業者やアマゾンなど世界的企業も競合に。
仕入れ商品が中心の業界のため、他にはない商品やオリジナルサービスの開発が必須の業界。



◆チャンス
特徴ある商品なら全国に売れるようになりました。
全国の見込み客にネットで直接販売できるようになったのは最大の恩恵です。
地方の企業で地元の商圏では小さすぎて思うように売れなかった方には、全国・全世界への販売が少しのコストで可能になります。

◆ピンチ
アマゾンなど大手ネットショップの台頭で既存の競争環境が大きく変わりました。
競合が爆発的に増え日本中の同業者がライバルになりました。
また、メーカーや卸売会社の直販化が進んでいる業界が増えています。
特に仕入れ品の場合は価格と品ぞろえではもう上記のような新しい競合には太刀打ちできません。

◆施策
メーカーや他のお店では対応できないようなニッチなニーズをまず見つけることです。
そこに貴社にしかできないサービスをつくり展開しましょう。
お客様の種類は一つではありません。DXの時代はユーザーのニーズが細かく細分化されますので、
まずはその細分化されたニーズを分析すること。そしてその中で自社の優位性を発揮できるユーザー層に絞り込むことが重要です。

②    メーカー

スーパーニッチな商品を日本中・世界中に販売できる小規模メーカーにとってチャンスの時代



◆チャンス
・ユーザーと直接つながることができるDXの時代は、ニッチな小ロッド生産品であってもローコストで販売することができます。
・米国では上記の図のように多くの業界のEC化率(全売り上げに占めるネット販売の割合)が高まっています。
・またネットであれば比較的簡単にグローバル展開が可能になります。

◆ピンチ
・商品自体がデジタルによって大きく変わる可能性があります。
・例えばガソリンエンジンで稼働するような商品や、紙製品をつくっているメーカーは時代の流れをよく読む必要があります。

◆施策
直販というと中間流通業者にそっぽを向かれるのではと考えますが、今はどのような業界でも直販化の波が来ています。
やり方はいろいろと考えられますので、ぜひチャレンジしてみましょう。
商圏が全国に拡大すれば市場は何十倍にも広がりますが、その分競合は拡大します。
狭い商圏で10%のシェアを取るより、全国で0.1%をとる方が実は市場規模は大きいということが考えられます。
0.1%で良いと頭を切り替えて、スーパーニッチなユーザーニーズに対応する商品開発が肝になります。

③    製造業

商品がデジタル化。例えば岡山県の場合なら自動車関連企業や印刷業界が多い市場。商品自体がデジタル化されれば、その影響はもろに受ける。
逆に下請け依存から脱却できるチャンスも。

◆チャンス
・自社オリジナル商品を展開して直販を開始したり、今までの商圏の垣根を越えて新しい取引先を開拓したりできます。
・特に長年下請け依存に悩んでいた企業にとっては少ない投資でメーカー化できるチャンスの時代といえます。

◆ピンチ
・商品がデジタル化することで、元請け会社からの仕事が大きく減少する可能性があります。
・特に岡山県にも多い自動車産業はEV(電気自動車)になることでガソリンエンジンを製造する会社、部品を供給する会社は間違いなく影響を受けます。また印刷業界もベネッセの教材のデジタル化が進んでおり、従来の印刷・製本・トムソンなどの会社は下請け率が高い場合、注意が必要です。
・3Dプリンタ等の発展で、モノづくりの現場も大きく変わります。特に製造業は大きな機械設備や人件費率が高く、簡単には変われないというリスクが大きいです。

◆施策
製造業は固定費が大きい分イノベーションを起こしにくく「わかってはいるけどやめられない」という企業が多いと思います。
しかし商品のデジタル化の波は想像より早く来るものです。
「いつかは来るけどまだ大丈夫」と思っていませんか?
その波が来てから対応したのでは遅すぎますし、おそらくもう対応できる経営資源は無くなっている可能性が大きいです。
でも今なら間に合います。体力のあるうちにぜひチャレンジしてください。
狭い商圏で10%のシェアを取るより、全国対象なら0.1%で良いと頭を切り替えて、スーパーニッチなユーザーニーズに対応する商品開発が肝になります。

④    旅行業

個人が情報を得た時代。単なるチケットの手配やホテルの予約は代理不要に。
VRやオンラインツアーなども登場。

◆チャンス
・小さな旅行会社であっても、スーパーニッチな旅行商品を作って全国の見込み客に知っていただくことができるようになりました。
・駅前の大通りに店舗を持たなくても営業展開が可能になりました。
・VRやオンラインツアーなどが一般的になりつつあり、これまで旅行に行けななかったような高齢者や身体障碍者に旅行を楽しんでいただくことができるようになりました。

◆ピンチ
・チケットの手配やホテルの予約などは個人が自身で簡単にできるようになりました。
・インターネット旅行会社の台頭で競合する企業が爆発的に増えました。
・ホテルや旅行サービス業が直接集客や申し込みを行うようになり、代理店としての存在意義が薄くなってきています。

◆施策
なにも観光地に行くことだけが旅行ではありません。
新たな挑戦の体験をさせてあげることも旅ですし、海外視察に行くことも旅です。
まだ一般の人が知らない世界はたくさんありますので、不特定多数向けではないスーパーニッチなユーザーのニーズを見つけ、そこに自社にしかできない価値を提供すれば選ばれます。
まずはセグメントです。細分化されたユーザーのニーズをしっかりと分析し、どこの・誰に・どんな価値を提供するのかをしっかりと絞り込みましょう。

⑤    メディア・広告

ネット広告・Youtube・ニュースアプリなど、インターネットの登場で業界の再編が進んだ業界の一つ。


データ引用:電通 出典:マーケの強化書


◆チャンス
・SNSやネットメディアなど新しい訴求方法やその活用ニーズが高まっています。
・動画コンテンツの配信コストやハードルが下がり、比較的簡単に全国へ情報を届けることが可能になりました。

◆ピンチ
・新聞や雑誌といったメディアはポータルサイトやSNSに、テレビはYoutubeやネットフリックスに、マス広告はネット広告やSNSに。既存のアナログメディアは業界の再編が大きく進み、その存在意義や売上が大きく減少しています。

◆施策
広告会社であればネットメディアへの参入をお考えだと思います。
市場自体はまだ成長していますが、ネット広告の業界はすでにレッドオーシャンですので、そこには大きな差別化が必要になります。
ユーザーのベネフィットをしっかり理解し、その課題を解決するための新しいサービスの展開が肝になります。
ぜひユーザーのベネフィットを分析し、自社にしか提供できない価値を考え、絞り込んだユーザーモデルに対応するビジネスモデルの再構築を検討してみてください。

⑥    金融(保険・銀行・証券)

ネットバンク・ネット証券など、新興企業の進出で業界の大きな再編が進む業界

◆チャンス
・機会が増え複雑化したため逆にコンサルティング要素が求められる時代になりました。
・決済と商品データを分析することでマーケティングに活かすことができるようになりました。

◆ピンチ
・個人客はネットで自身で簡単に取引ができるようになったので大きな実店舗やATM、窓口業務が不要になりつつあります。
・クラウドファンディングなど資金調達の手段が増え、銀行は利益確保の機会が減少します。
・ネットバンク・ネット証券・ネット保険会社など、今までにない競合が増え優位性を保つことが難しくなりました。

◆施策
単に用意された金融商品を売るだけでは、競合他社やネットサービスとの差別化は難しいでしょう。
ただし金融には知識とノウハウが必要だと思いますから、コンサルティングの需要は高まります。
ユーザーのベネフィットをしっかりと分析して、自社にしか提供できない価値を作り上げ、絞り込んだユーザーモデルに対応できるようにしていきましょう。

⑦    士業(弁護士・税理士・社会保険労務士など)

難しい法律や行政手続きも比較的簡単にユーザー自らが調べられるように
単なる事務仕事の代行ではAIやロボットに仕事を代替されるため、本来必要な課題解決などのコンサルティング能力が求められる業界に

◆チャンス
・ウェブサイトやSNSなどをうまく使うことで集客がしやすくなりました。
・動画コンテンツなどの活用で今までの見込み客の相談ハードルが相当低くなりました。
・AIやウェブサイトを活用することで事務的なやり取りの負担が軽減されました。
・本来求められる課題解決やコンサルティングに注力できるようになりました。

◆ピンチ
・単なる知識の提供や業務の代行はAIにとってかわられるようになります。
・ネットを活用したサービスが展開され、従来の商圏の垣根を超えた競合が増しています。

◆施策
単なる業務の代行ではデジタル技術にとってかわられてしまいます。
しかし本来の士業の職務はその専門性を活かしたコンサルティングだと思います。
ユーザーのベネフィットは様々ですので、しっかりとそこを調査・分析して、ユーザーモデルを絞り込むこと。
そして自社にしか提供できないサービスを作り上げて提供していきましょう。


ページ
上部へ