”戦略的ネットショップリニューアル”のセミナーを開催しました


1月25日 ism代表の権成俊さんによる講演で”戦略的ネットショップリニューアル”のセミナーを開催しました。
テーマは次の2つでした。



① 戦略的ネットショップリニューアル

ネットショップに限らずウェブサイトを制作する前に考えないといけないのは、「どこの」「誰の」「どんな課題を解決するのか」というターゲットの設定。
そして、多くの競合と比較された際に差別的優位点がどこにあるか、無ければどう作り上げるかという戦略の部分です。

私たちはこれを3C分析で定義しています。
これを抜きにして、リニューアルの成功はあり得ません。

セミナーでは実際に成果をあげた事例をもとに、どのようにユーザーモデルを分け、求める価値と差別的優位点を定義し、それを実際のコンテンツに落とし込んでいくのかを学んでいただきました。
特にネットショップの場合は大型サイトになることも多く、ユーザーモデルが複数ある場合はすべてのページを見ていただくことは無理が生じます。

誰にどれを見せるかがポイントになります。

ですから、ユーザーがサイトを回遊する流れを考えて、お客様がサイトの中でどのような体験をし、実際の購入へとつながるのかという構造を設計しなければなりません。
このあたりも実際のサイトを元に、分かりやすいフレームワークをつかって解説していただきました。

② 3C分析の基本と裏付けとなる調査分析

3C分析で考える戦略の話を聞いていただいた方からよくご質問いただくのは、「やり方は分かったけど、具体的に自社に落とし込むのは難しい。どこから考えたらいいか」ということです。

発展途上の時代と違って、物余りで競合だらけの時代においては、「自社が売りたいものを売る」ではなく「お客様が求めているものを売る」のが基本であると考えます。
ですから3Cの出発点は、お客様を分けて考えるユーザーモデル化と、ユーザーモデルごとに異なる「求める価値」を探ることです。

そこでこれらの3Cを客観的に見るための調査・分析が必要になります。

調査方法には大きく分けて、定性調査と定量調査がありますが、多くのデータが数値化されるネットショップでは定量調査が中心になります。
セミナーでは具体的な実例をもとに、検索キーワード、購入率、購入単価などからどのように3Cを導いていったのかを学んでいただきました。

ちなみに一般企業のサイトであれば、調査分析は定性調査が中心になると思います。
定性分析は「お客はどう考えているか」「どんな課題を持っているか」といった考えの調査になります。

私は独立して起業する際に100人ヒアリングをしました。
これはウェブを活用したい企業がどんな課題を持っているのかを調べるためでしたが、このようなアナログで地道なやり方も必要になってくると考えます。

おわりに

このセミナーはism岡山支部としては最後の活動になります。
来年度からはismは一般社団法人ウェブコンサルタント協会に生まれ変わります。

私がismの岡山支部長をさせていただいた1番の理由は、この地元岡山を元気にしたいという考えからでした。

私は昨年4月に独立起業をさせていただいた際に、地域密着の道を選びました。
前職で得た知識や経験、人脈を活かして、他の都心部で活動する道もありましたが、私を支え育ててくださった地元の方々に貢献したいと考えたからです。
社名に「岡山」と入れたのはその決意の現れです。

いまインターネットとスマホの登場で、地方の中小企業はチャンスとピンチの両方に悩んでいます。
日本中・世界中に自らの商品やサービスを提供できるようになったこの時代は、逆に商圏の垣根を越えて競合が増すことを意味しています。

私は地方の中小企業こそインターネットを活用してビジネスを拡大させるチャンスがあると考えていますが、残念ながらほとんどの企業では、それが叶っていません。
どちらかというと競合の増加に悩まされる方が多いと見ています。

これから、もっと多くの事業者の方々と時間を共有し、悩み、ともに考えることによって、地域企業の発展、自身の研鑽、ひいては地元岡山の経済や未来に貢献したいと考えています。

来年度は形を変えて、皆さんにウェブ時代の新しい戦略「選ばれる理由」をつくるお手伝いをさせていただこうと思っています。

1年間の短い支部活動でしたが、誠にありがとうございました。
今後の活動にもどうぞご期待ください。


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