アマゾンにはできない強みを
本・文房具・衣料品・家電・食料品・・・いま小売り業界は日本中の競合と戦わなければならないようになりました。
それはアマゾンを代表とするネットショップの台頭による影響です。
アマゾンだけにとどまらず、いまあらゆる分野でネットショップができており、それらは従来の市場の垣根を越えて競合となっています。
そのような中で、地方のお店が生き残り、発展していくためにはどうしたらいいでしょうか?
それはアマゾンや他のネットショップにはできない分野で強みを発揮することが重要だと考えます。
アマゾンに負けない3つの施策
地方のお店がアマゾンと同じ土俵で勝負しても勝ち目がないのは明白です。
そこには最安値合戦しか待っていません。
ですからやはり、アマゾンができないことや、競合しない部分で戦うことを考える必要があります。
それには大きく分けて3つのことが考えられます。
①オリジナル商品
一つ目はオリジナルの自社商品を作ることです。
仕入れ商品、特に型番商品は最安値のネットと比較されます。
ですから安く仕入れてなるべく高く売るというやり方はもう通用しません。
どこでも売っている商品ではなく、自社のオリジナル商品であれば、値段だけで比較されることはありません。
大量販売を主とした大手がしないような、ニッチな独自商品の開発・販売がいま必要です。
それにはお客様の価値観を細分化して考え、どんなニーズがあるのかを知らないといけません。
②モノ消費でなくコト消費
上記のように、ただモノを買うだけなら、どこにいても購入できる時代です。
ですが、その商品を試しに使ってみたり、イベントでみんなと喜びを共有したりと
その空間でしか得られない体験は、ネットショップやアマゾンにはできません。
足を運んでまで得たい体験があれば、そこは選ばれる理由があります。
お客様が欲しいのはその商品そのものでなく、商品を通して得たい本質的な価値があるのです。
③ガイドサービス
接客やガイドができるのが実店舗最大のメリットです。
例えばお酒を飲む人がいつも買っているビールを買うだけならアマゾンでも購入できますが、いつもと違う雰囲気で飲みたい時や、大切な人にギフトを贈りたいシーンなら、「どう選んだらいいだろう」という気持ちがあり、そこで発揮されるのはお酒に詳しい店員さんのガイドです。
つまり、すでに買いたいものが決まっている場合はアマゾンの強みが発揮されますが、まだそこがボンヤリしていて迷っているなら、実店舗に強みがあります。
ですからお店は、ただモノを売るのではなく、お客様のお困りごとを察知して解決へ導くサービス業にならなくてはならないのです。
他の業種にも選ばれる理由を
アマゾンは、これからは小売りだけでなく旅行や通信インフラ、保険、広告などのサービス業にも進出していく可能性があります。
そしてすでに多くの業界でネットの登場による垣根を超えた戦いが始まっています。
これからの時代は、多くの競合と比較された際にも「選ばれる理由」が明確になっているお店が、強く、生き残り、発展していくと考えます。