「商品」「客層」「地域」の絞り込みでは不十分

従来の差別化戦略といえば、「商品、客層、地域の絞り込み」が基本でした。
絞って絞って、その道の1番になれば選ばれるという考えです。

ですが、インターネットのある現在では、それだけでは不十分と感じます。

1.商品の絞り込み

商品を絞り込むというと、商品カテゴリなど、従来の商品・サービスを絞り込んで扱い、そうすることでその道のプロになって地域で1番になるというイメージですが、そもそも商圏が無くなり、どこでもどんな場所でも商品が探せる時代ではそれでは不十分です。
それは、その商品を扱っているのがどこにでも存在する時代になったからです。

いま必要なのは、単に扱い商品を絞るのではなく、お客様の求める価値を細分化し、それを叶えることのできるオンリーワンの商品・サービスを持つということです。

2.客層の絞り込み

客層という考え方はいろいろあります。
性別や年齢層、個人向けや法人向けなど様々です。

ですが、法人向けに作った専門用具のサイトで個人が買ったり、10代の女性向けのアパレルサイトで40代の女性が服を買ったりすることはよくある話です。

ネットの最大の恩恵は、自分の価値観にあったものを探せるようになったことですから、求める価値で絞り込む方が、この時代にはあっています。

3.地域の絞り込み

その地域で1番になればお客様から選ばれます。
地域密着の業種であれば、それがベストの場合ももちろんあります。
また、移動のロスなどを考えると、とても効率的です。

ですが、商圏がなくなったこの時代においては、それでは成立しない業種も多くなりました。
全国の同業者と比較され、アマゾンや楽天といった巨大企業とも戦うのが今の時代です。
逆にスーパーニッチな商品を全国に売ることができるとも言えます。

それではどうしたらいいでしょうか。

絞って絞って、何かで1番になれば選ばれるということ自体は変わりません。
ですが、扱い商品がどこでも買える商品・サービスならどれだけ絞っても1番にはなれず、差別化も難しくなります。
お客様のニーズを細分化して考え、本質的に解決したい課題は何か、どういう価値を求めているかを調査・分析し、それに対して他社では提供できない価値を自社なら提供できるとなれば、そこに選ばれる理由が出来上がります。


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