PRESIDENTの記事に「弁護士の給料半減! 年収200万~300万も当たり前の悲惨な現実」というのがありました。
弁護士さんと言えば、高学歴・高収入の象徴で、私が学生の時代は、「将来は医者か弁護士か」みたいな言葉もあったくらいです。
記事では弁護士の合格者を増やしすぎて、需要と供給のバランスが崩れたことが一番の要因だと書いています。
確かにそれが一番の要因と思いますが、私が考えたもう一つの要因は、やはり世の中のインターネットの活用によるところも大きいと考えます。
今までは法律に関することは、まず個人では解決できませんでした。
ですが、インターネットが登場すると、簡単なことは調べるとすぐに出てくるようになりました。
おそらく弁護士さんに頼むほどではないけど・・・くらいの内容は、ネットの活用で済ませている人が増えているのではないでしょうか?
例えば、何らかのトラブルを持った人は、何かいい手立てはないかと、ネットで検索します。
調停や内容証明などの手続きであれば、調べて自分でするという人も出てきていると思います。
また、弁護士ドットコム等を使って、無料で相談したり、オンラインで安く相談したりすることも可能です。
もっとライトな相談は、教えてgooやYahoo知恵袋で済ます人もいるでしょう。
これらが良いか悪いかは別としても、このように選択肢が広がり、市場の垣根も無くなってしまう現象は他の業界でもすでに起こっています。
こういった際に、他の手段と比べて選んでいただけるようにしておかないと、記事のように本当に生活が成り立たなくなってしまうかもしれません。
私なら、本当に困ったときには、地域の事情などを知っていて、対面で顔を見ながら相談できて、自分の困っていることに誰よりも詳しい弁護士さんであれば、こちらを選ぶと思います。
これを表現するサイトコンテンツが何なのかは、その弁護士さんの分野にもよりますが、やはり「選ばれる理由」がないと、比較検討された際に選んでいただけることは少ないと考えます。
依頼者が本質的に望んでいるのは、「弁護士さん」ではなく「問題の解決」です。
その手段が多様化したのです。
つまり幅広いベネフィットの中でも、私ならだれよりも解決に導けるというものがあれば、選ばれると思います。
ただ、こういった背景であっても、もっと弁護士さんの活躍するシーンも多様化する可能性もあります。
例えば、インターネット系の契約書のリーガルチェックは、本当に内容を理解していないと、ベテラン弁護士さんでも難しいのではないかと思います。
また、一時期、個人のネットへの書き込みが、莫大な損害賠償に発展したこともあります。
やはり、エリートの代名詞である弁護士さんであれ、時代の変化に対応していかないといけない時代なんですね。