お客様を絞って考えることについて、もう一つ大きな理由があります。
それは「お客様もお店(会社)を絞っているから」です。
これはどういう意味でしょうか?
たいていの人は何か調べ物があるとき、インターネットで検索をします。
総務省の調べでは、趣味などのプライベートでも、仕事関係でも、調べものをするのに70~80%の人はインターネットを使っています。参考:総務省データ
例えば医療保険を検討している人は、GoogleやYahooなどで、「医療保険」と検索します。
ただ、医療保険の情報は広すぎて、ものすごく多くの情報であふれています。
そこで、ユーザーは「絞り込み」をします。
「医療保険 岡山市」「医療保険 高齢者向け」「医療保険 持病あり」「子供の医療保険」「医療保険 最安」などです。
もうお分かりと思いますが、複数の単語を組み合わせて検索する人は、自分にマッチした医療保険を探していて、この場合では「岡山市で相談できる店舗を探している」「高齢者が保険に入れるか調べている」「持病があることの不安がある」「子供向けに親が検討している」「一番安い医療保険を探している」と想像できます。
もっと慣れた人は、単語を3つ4つと組み合わせて絞り込んでいます。
あくまで例ですが、一般的な総合保険サイトでなく、「高齢者専門の医療保険サイト(店舗)」があれば、おそらくその中にある情報は、不特定多数対象のものより高齢者に特化した内容が充実していて、運営者自身も「高齢者向けの医療保険のプロ」であると思われるでしょう。
これが地域を絞ってリアル店舗もあれば、余計にその中で唯一無二の存在になるかもしれません。これがお客様を絞ってその中でナンバーワンになることにつながります。
選ばれる理由の1つになります。
つまり、お客様を絞るということは、「お客様のお困りごとは自分なら解決できる」というメッセージでもあるということです。
ネット検索とは、ユーザーがキーワードという単語で行う「絞り込み」です。
この絞り込まれたニーズに対応し、競合と比較した中で優位性を持つには、「なんでも屋」ではなく「専門家」である必要があります。