ネットとスマホの登場で、ユーザーは自分だけの情報を得ました。
24時間365日、自分の価値観にあった商品やサービスを探すことができます。
これからは人口減少で物余りの時代。
競合他社と同じものを提供しているのでは選ばれません。
そこで必要なのは、自社の価値観を伝えるということです。
みなさんは自社のご商売を通じて、何を提供したいでしょうか?
ただ売上が上がればいい。儲かったらいい。ということではないはずです。
いま行っているご商売で、ユーザーに伝えたいことがあるはずです。
「もっとこうしたらいいのに」
「こういう価値を届けたいのに」
こういうことは何でしょうか?
これが貴社の価値観です。
自分で起業した経営者さんなら、
最初に何か「世の中のこういう問題を解決したい」などの想いがあってスタートしたはずです。
2代目3代目の経営者さんなら、
先代の想いや仕事を見てきて、
「自分もこうなりたい」
「自分ならこうありたい」
などといった気持ちをもって継がれたと思います。
それは何でしょうか?
それが明確になっていれば、お客様にも伝わります。
そして、自社とお客様の価値観が合致した時に商品は売れるのだと思います。
ホームページを作るのはもはや誰でもできます。
Wix・Googleサイト・ペライチなど、どんどん新しくて簡単なサービスが登場していますから、パワポを使えるくらいの人なら半日でサイトをつくれてしまいます。
おそらくこれからのホームページ制作会社は、ビジュアルデザインに重きをおいた会社か、こういったサービスを活用して気軽にサイト運営をする手助けをする会社かの、二極化が進むと思います。
でも、「どうやったら売れるか」という問いには誰も答えてくれません。
ではどうしたらいいでしょうか。
今まで多くのホームページ制作会社は「デザインをすること」が主な業務でした。
これは、ウェブデザイナーや制作会社の多くがグラフィックデザインや紙媒体のデザイン会社から派生していったので、当然といえば当然です。
クライアント側も綺麗なデザインを求めたので、この状態が長く成り立ってきたのではないかと思います。
しかし時代は進み、どのような規模の会社でも綺麗で見やすいホームページを持つのは当たり前の時代になりました。
さらに商圏の垣根を越えて、多くの競合と比較されるようになりました。
そうなると、ただ綺麗なデザインだけではもう成果が出なくなりました。
「誰のどんな課題を解決するか」「競合と比べて何が違うのか」という『選ばれる理由』なくして、もう成果は期待できません。
この最も重要な上流工程の部分は、いままでクライアント企業に委ねられてきました。
しかし経営資源の限られる中小企業には、これらの業務を担う専門人材はいません。
さらにインターネットの知識と戦略やマーケティングの知識を併せ持つ人材となると相当な実務経験が問われます。
一方、制作会社も良い会社であれば取材して原稿を作ることはしていたかもしれませんが、やはりメインはデザインをすることですので、この戦略の部分とそれを裏付ける調査・分析まで行っている会社はごく少数だと思います。
つまり、最も重要な工程が置き去りにされていたという背景があります。
これを外部の担当者として行うのが、ウェブコンサルタントであり、ウェブアドバイザーです。
例えば税理士や弁護士のように必要だけど社内で雇用するのは難しい専門的な人材は、一般的には外部に委ねていると思います。
ですから顧問税理士や顧問弁護士のように、「顧問ウェブ担当者」が必要な時代になってきたのではないかと考えます。
※ ウェブコンサルタント・ウェブアドバイザーに興味の有る方は、一般社団法人ウェブコンサルタント協会のホームページをご参照ください。
アマゾンにはできない強みを
本・文房具・衣料品・家電・食料品・・・いま小売り業界は日本中の競合と戦わなければならないようになりました。
それはアマゾンを代表とするネットショップの台頭による影響です。
アマゾンだけにとどまらず、いまあらゆる分野でネットショップができており、それらは従来の市場の垣根を越えて競合となっています。
そのような中で、地方のお店が生き残り、発展していくためにはどうしたらいいでしょうか?
それはアマゾンや他のネットショップにはできない分野で強みを発揮することが重要だと考えます。
アマゾンに負けない3つの施策
地方のお店がアマゾンと同じ土俵で勝負しても勝ち目がないのは明白です。
そこには最安値合戦しか待っていません。
ですからやはり、アマゾンができないことや、競合しない部分で戦うことを考える必要があります。
それには大きく分けて3つのことが考えられます。
①オリジナル商品
一つ目はオリジナルの自社商品を作ることです。
仕入れ商品、特に型番商品は最安値のネットと比較されます。
ですから安く仕入れてなるべく高く売るというやり方はもう通用しません。
どこでも売っている商品ではなく、自社のオリジナル商品であれば、値段だけで比較されることはありません。
大量販売を主とした大手がしないような、ニッチな独自商品の開発・販売がいま必要です。
それにはお客様の価値観を細分化して考え、どんなニーズがあるのかを知らないといけません。
②モノ消費でなくコト消費
上記のように、ただモノを買うだけなら、どこにいても購入できる時代です。
ですが、その商品を試しに使ってみたり、イベントでみんなと喜びを共有したりと
その空間でしか得られない体験は、ネットショップやアマゾンにはできません。
足を運んでまで得たい体験があれば、そこは選ばれる理由があります。
お客様が欲しいのはその商品そのものでなく、商品を通して得たい本質的な価値があるのです。
③ガイドサービス
接客やガイドができるのが実店舗最大のメリットです。
例えばお酒を飲む人がいつも買っているビールを買うだけならアマゾンでも購入できますが、いつもと違う雰囲気で飲みたい時や、大切な人にギフトを贈りたいシーンなら、「どう選んだらいいだろう」という気持ちがあり、そこで発揮されるのはお酒に詳しい店員さんのガイドです。
つまり、すでに買いたいものが決まっている場合はアマゾンの強みが発揮されますが、まだそこがボンヤリしていて迷っているなら、実店舗に強みがあります。
ですからお店は、ただモノを売るのではなく、お客様のお困りごとを察知して解決へ導くサービス業にならなくてはならないのです。
他の業種にも選ばれる理由を
アマゾンは、これからは小売りだけでなく旅行や通信インフラ、保険、広告などのサービス業にも進出していく可能性があります。
そしてすでに多くの業界でネットの登場による垣根を超えた戦いが始まっています。
これからの時代は、多くの競合と比較された際にも「選ばれる理由」が明確になっているお店が、強く、生き残り、発展していくと考えます。
「売上が年々厳しくて、前年比を保てたらマシなほう・・・」
そんなお声が多くなってきているように感じます。
頑張っても頑張っても業績があがらない・・・その原因は、インターネットやスマホの登場で市場のルールそのものがかわってしまったにもかかわらず、どこで頑張るか、何を頑張るか、どんな価値を提供するかといった戦略が旧来のままで、時代に合った戦略に見直せていないからです。
皆さんの事業やご商売はまだまだ成長が見込める業種でしょうか?
今は、たまたま業績が悪いだけで、そのうち自然によくなるのでしょうか?
どのような商品・サービスでも成長する時期があれば衰退する時期もあります。
これをプロダクトライフサイクルと言います。
分かりやすくデジタルカメラの例でご説明します。

出典:明治大学経営学部 佐野ゼミナールウェブサイト
上記のグラフのようにデジカメは1999年あたりから徐々に売れ始め、2010年あたりにピークを迎えました。
ですが、その後は一気に出荷台数が落ちています。
皆さん写真を撮らなくなったのでしょうか?
そんなことはありません。
お分かりのように、答えはスマホの登場にあると考えられます。
スマホのカメラもすごく高機能化していて、普段の撮影はこれで十分という人もかなり多くなりましたね。
つまり、ユーザーの「記念を写真に残したいというニーズを叶えるツール」が、デジカメではなくなったので、売り上げが減少しているわけです。
さて、プロダクトライフサイクルは、大まかには下記のように4つの時期に分けられます。

成熟期には、競合がたくさんいる状態ですので、他社でなく貴社を選んでいただくための差別化が必要になります。インターネットの時代ではこれが顕著に出てきます。(詳しくは「お客様を絞る理由」をご覧ください。)
衰退期には、どれだけあなたの会社が頑張っても業界全体が衰退しているので、どうしてもその分の影響は受けてしまいます。
大変残念ですが、すでに何か別の商品にとって代わられたか、もう商品の価値を感じているお客様が減ってきているという時期になります。
この頃には、事業自体の見直しが必要になります。
つまり、成熟期や衰退期では、どこで頑張るか、何を頑張るか、どんな価値を提供するかを見直す必要があるのです。
インターネットやスマホの登場から、市場のルールそのものがかわってしまったので、多くの会社では事業の在り方や会社の戦略そのものを見直す時期が来ています。
インターネットの登場は産業革命です。パラダイムシフトなのです。
インターネット時代の戦い方(戦略)を見直しましょう。
※パラダイムシフトとは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。
出典:- Wikipedia
ブログのSEOに成功しました!
「岡山 ウェブコンサルタント」と検索して、1ページ目の上から3番目に表示されるようになりました!!
・・・と言いたいところですが、これはあまり意味がありません。(3位に表示されるようになったのは本当です)
それは直接的な需要がとても少ないからです。
「岡山 ウェブコンサルタント」と検索して自分の問題を解決しようと思う人は、あまりいない(検索数自体が少ない)からです。
SEOとはGoogleなどの検索エンジンの考えに基づいて、サイトを最適な形にしましょうという意味ですが、一般的には検索順位で上位を目指すという意味で使われています。
ですが、どんなキーワードでもいいわけではありません。
今回の私の場合で、その点を説明させていただきます。
キーワードは検索している人のニーズを表しています。
つまり岡山でウェブのコンサルタントを探している人が入力するキーワードが「岡山 ウェブコンサルタント」ということになります。
ですが、そもそも岡山のような地方都市で「岡山 ウェブコンサルタント」と検索する人は多いのでしょうか?
Googleのキーワードプランナーで調べてみると、下記のようにほぼいないことがわかりました。
一般的な「岡山 ホームページ制作」というキーワード検索はありますが、「岡山 ウェブコンサルタント」というキーワード検索はほぼないようです。
ウェブコンサルタントの重要度と認知度は年々上がってきていますが、「岡山」で絞ると、一気に少なくなってしまいます。
※わかりやすいように「岡山 結婚式場」というキーワードを比較対象に入れています。
つまり、ユーザーが目的をもって検索しているキーワードで上位表示されないと意味がないので、私の3位表示は残念ながら意味なし・・・ということになります。
では、私はどういった検索キーワードで上位表示を目指すべきでしょうか?
下記の表は、ウェブで成果を出したい人が戦略の重要性にたどり着くという設定で、心理の流れと検索キーワードをまとめたものです。
これを見ると、心理の変化に応じて、検索するキーワードが変わることがわかります。
私の場合、ホームページの制作単体は本業ではありませんから、最後の「ネット戦略」や「ウェブ戦略の立て方」あたりの検索をしている人がターゲット層になります。
ですから、今後はこういったキーワードで上位表示を目指していかなくてはなりません。
・・・ですが、お気づきのように「ネット戦略」と検索する人も、まだまだとても少ないのが実際のところだと思います。
では、どうしたらいいでしょうか?
この場合、もう少し前の段階に戻って、「ホームページの成功事例」などで見つけてもらわないといけないことになります。
そして、戦略の重要性に気づいていただくという流れです。
つまり、まだ世の中に認知されていないサービスや新規性の高い商品は、直接的なニーズは見込めないので、少し戻ってどういった人に知っていただく必要があるかを考えなければなりません。
以前にも書いた、ニーズからウォンツの段階の、ウォンツがないわけなので、ニーズの段階に働き掛けないといけないわけですね。
ニーズとウォンツについては過去記事を参照ください。
ちなみに、以前例であげたスポーツジムのプールなど、ウォンツレベルで競合がたくさんいる場合も、単なる価格勝負を避けるためには、ニーズレベルに少し戻ってはたらきかけないといけません。
「岡山 プール」「岡山 スポーツジム」はウォンツ。
「肩こり解消法」「ダイエット」などはニーズレベルの検索です。
どこまで戻って対象にするかは難しい選択ですが、ベネフィットに対して自社の優位点が発揮できるシーンがあれば、その対象者に選んでいただける可能性が高いですので、一度ユーザー像のニーズからウォンツまで一連の流れを考えてみると、何か必ず気づきがあると思います。