インターネットを中心として、消費者の得られる情報が増加した現代では、その商品・サービスを知ったきっかけ(接点)と、他の商品とを比較検討する媒体、実際に購入する媒体がバラバラであることが一般的になっています。
これをオムニチャネル消費といいます。
例えば、ある家電商品を買おうとした場合、最初の知るきっかけはSNSだったり、雑誌であったりするかもしれません。
(このシーンではTVCMや看板、バナー広告などのプッシュ式広告が有効ですが広告料は莫大です)
そこで興味を持った消費者は、どんな商品なのかな?と思いながらスマホで検索してみます。
(ここではプル媒体としてウェブサイトが需要になります)
ただ、そこですぐに買ってくれるわけではなく、他の商品と比較して何が優れているのか、自分にはどれがあっているのかを検討します。
(ここではウェブサイトに差別的優位点が必要になってきます)
多機能な高額商品であれば、実際の商品を見てみたいのでお店に足を運ぶこともあるでしょう。
(ここでは顧客のベネフィットに対応すべくサービスの開発が重要です)
納得して購入を決めた消費者は、そのまま店頭で買うこともあれば、ネットで注文することも考えられます。
(貴社がもし実店舗なら、お店で買う利点を用意しておく必要があります)
そして商品を気に入った消費者は、SNSやブログ、Googleビジネスプロフィールなどの口コミサイトでシェアします。
(この際にはどんな差別的優位点を伝えてほしいか戦略的に考えておく必要があります)
このように、複数の接点を行き来しながら消費は行われますので、正直、全てのチャネルを最適にしておくことは難しいでしょう。
(サイトもネット広告もSNSも、チラシも看板もTVもと、たくさんの接点を最適な状態にしておくことは金額的にも労力的にも難しい)
それりも、他の競合と比べて「明らかに違う」という選ばれる理由をきちんと持って、それを世に伝えておけば、きちんと探し出して選んでいただけるのがネットの時代の良さでもあります。
コロナも5月には5類になることが決定しました。
企業活動も本格的に動きを増し、新しい時代に則した新しい戦略を考えているところも多いのではないでしょうか?
しかし、時代の流れは大きく変わってきており、どこの誰をターゲットに設定すべきか迷われている企業様も多そうです。
そのような際には、PEST分析がお奨めです。
PEST分析は主にマクロ環境(社会全体)の変化をとらえ、長期的な戦略を描くための分析方法です。
私たちもAB3C分析の「お客様」の定義の際に、必ず活用します。
具体的には、PESTの頭文字になっている、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの視点で、外部環境を整理します。
そして、その社会全体の大きな流れの中で、自社がどのような影響を受けるのかを明確化するのです。
私たちはそれに加えて、お客様の新しい需要にも着目します。
つまり、マクロの大きな流れの中で、お客様にどんな課題や需要が生まれているのかを分析し、そしてそこに自社の強みをどうぶつけていくのかを以前ご紹介したクロスSWOT分析で考えていくわけです。
①マクロの大きな流れを分析(PEST分析)
②お客様に生まれた新しい課題は何か(PEST分析の応用)
③それに対し自社の強みをどう活かしていくか(クロスSWOT分析)
こんな感じでしょうか。
下記に実際に私が考えた自社用のPEST分析をご紹介しますので、参考になさってください。
事業再構築補助金の採択結果が出ていました。
私のクライアントさんも無事採択。これで4つ目なのでだいぶポイントがつかめてきました。
来年もあるようなので新しいことにチャレンジしたい方は補助額も大きいのでぜひトライしてみてください。
ただし、私は補助金獲得だけを必要以上にあおることはやめてほしいと思っています。たとえ補助金をもらっても実効性がない、戦略性がないまま進めてしまうと逆に痛手を被るだけだからです。借り入れなどの大きな投資や人材採用も伴いますしね。
私自身、衰退産業から転身して事業の再構築を行った身としては、しっかりと将来を見据え「本気で変わりたい」「本当にやりたいことがある」そういう企業さんにこそ活用してもらいたいなと思います。
このたび経済産業省から認定情報処理支援機関(スマートSMEサポーター)に認定していただきました。
(1)データを活用したウェブ集客の支援
(2)新規事業、新商品開発のためのマーケティング分析
この二つのサービスで頑張っていこうと思っています。
ベネフィットの調査を行う方法は結構幅広い。
検索キーワードを分析したり、口コミサイトを分析したり、実際のお客さまへヒアリングをしたり・・・
これらをまとめたのが上の表です。
普段いろいろなマーケティングツールを活用している人は分かると思いますが、ネットには結構な情報が眠っていて、それを分析するだけでもかなりのことが分かったりします。
しかもほとんどが無料という・・・
その中で私が特に注力しているのは、①や②のサイト流入者などの「顧客」だけでなく、④の層である「非顧客」も見るということです。
非顧客は文字通り、まだ自社の顧客になっていない人ですが、これらの人に商品を買ってもらうのが売上を増やすためには重要で、ここを分析するとまだ知りえなかったようなニーズが分かったりします。