インターネット広告は200種類ほどあるといわれています。
代表格は先日ご紹介したリスティング広告ですが、もう一つの代表格はバナー広告(ディスプレイ広告)だと思います。
これらの最大の特徴は不特定多数ではなく「ターゲットを絞ったPRが可能」ということです。
例えば、Yahooニュースなどのページの右上に広告が出ているのをよく見かけます。
これらは、「見る人によって内容が変わっています。」
広告主の視点で考えると、「興味のありそうな人だけに絞って掲載する」ことが出来るということになります。
これはどういうことでしょうか?
例えば、釣りが好きな人は、「最新 釣り具」と検索したり、「アジの釣り方」と検索したりしています。
また、釣りに関するブログや、釣り情報のサイトなどを見ています。
インターネットでは、これらの行動データをもとに「この人は釣りに興味がある」と認識します。
ですから、ユーザーごと(正確にはブラウザごと)の興味関心を把握しているということです。
つまりこれを利用すると、釣りに興味のありそうな人だけに掲載するといったことが可能になります。
また、地域を絞ったり、年齢や性別を絞って掲載したりすることも可能です。
◆ターゲット設定方法の例
エリア:IPアドレス、ケータイの基地局やログイン情報など
興味関心:検索語句や閲覧サイトなど
性別・年代:ログイン情報、類似行動情報など
これらの広告は、掲載された数による課金方法と、クリックした数による課金方法があります。
いずれにしても、不特定多数ではなく「ターゲットを絞ったPRが可能」という大きな特徴を持っています。
お客様が何かを探しているときには、いくつかの流れがありますが、大きく分けると「ウォンツ」と「ニーズ」という考え方があります。
これらのシーンによって、欲している情報も、それに対して提供するものも変わってきます。
例えば、ゴルフが上手くなりたいと思っている人が、ドライバーを購入しようと考えているとします。
ですが、この人はすぐに「ゴルフの上達=ドライバーの購入」と考えたわけではありません。
下記の図は、この人の検討の流れをまとめたものです。
ご覧のように、最初にゴルフが上手になりたいと思った際に、いくつかの選択肢を考えます。
この例でいうと「クラブを変えよう」「もっと練習しよう」「学ぼう」ということになります。
この時点のシーンに合わせたホームページなら、それぞれ具体的にどういった方法があり、それぞれのメリット・デメリットを伝えるようなコンテンツがあるといいですね。
「クラブを変えよう」ということを選択したとしても、まだ選択する内容があります。
それはドライバーなのか、アイアンなのか、パターなのか。どういうクラブなのか。
このシーンでも、ユーザーのお困りごと別に、どういった場面でどういたったクラブが必要になるか伝えることが必要になります。アプローチなどグリーン周りが苦手な人に提供する情報、3パットを失くしたい人に提供する商品情報は何でしょうか。
結果的にドライバーを買うことを選んだとしても、どのメーカーのものにするか選択しなくてはなりません。
ここでは各メーカーごとの特徴をまとめた表などがあると見やすいかもしれません。
このように求めている価値に対する解決策がまだ多く、まだそれらが決まっていないシーンは「ニーズ」、選択肢が決まって具体的な商品を購入しようと決断したあたりのシーンは「ウォンツ」になります。
これらのシーンによって、欲している情報も、それに対して提供するものも違うということがわかります。
最終的にタイトリストのドライバーを買おうと決断したとしても、最後の最後で判断されるもの。
それは、どこで買うかという選択です。
ゴルフショップはもちろん、ネット購入や、オークションサイト、中古シップも競合となります。
その際に、自社のお店で購入するメリット。すなわち選ばれる理由がなければいけません。
それは、補償内容なのか、試打ができることなのか、送料が無料であることか、プラスでレッスンを受けられることなのか。
価格だけの違いなら、アマゾンや価格比較サイトが相手になってしまいます。
競合と比較して自社の優位性が表現できていなければ選ばれるのは難しいでしょう。
インターネット広告の代表格であるリスティング広告。
Yahooなら「Yahoo!プロモーション広告」、Googleなら「Google AdWords」という商品名になります。
何か調べ物をする際に検索エンジンを利用する方も多いと思いますが、この検索結果に広告として表示されるので、「いま探している人」にPRできる特徴があります。
例えば、Googleで「岡山 ペットショップ」と検索した場合、私のPCの画面では下記のようになります。
Google および Google ロゴは Google Inc. の登録商標であり、同社の許可を得て使用しています。
上位に2つ広告が出てきました。(赤枠内)
これらは、広告主が登録したキーワードに対して表示され、岡山市にだけ出すなど、地域を絞って掲載も可能です。
ですから、「PCやスマホ」で「岡山市に住んでいて」「ペットショップを探している人」に「その場」で「タイムリー」にPRができるのです。
ウェブ活用するにはターゲットを絞って考えたほうが良いという理由は、こういった広告の仕組から考えてもお分かりいただけると思います。
ただし、検索結果は一覧で表示されるので「比較検討される」前提で考えないといけません。
つまり選ばれる理由がないと、どれだけターゲットに合わせて掲載できたとしても、成果は期待できないのです。
リスティング広告の活用については過去記事の「リスティング広告とベネフィット」もご覧ください。
「インスタ活用で集客が10倍に!」「動画活用で結果を出すウエブ戦略!」巷ではこういったセミナーや広告が氾濫しています。
事業のウェブ活用を検討する際に、上記のような流行りの施策や、ホームページのリニューアルや、SEOやネット広告だけで解決できると考えてしまいがちです。
ですが、いろいろ試しているのに、なかなか結果が出ません。
それは「根本的な問題が解決できていない」からです。
病気でいうと、対処療法ばかり繰り返して、根本治療ができていな状態です。
下記は一般的なウェブ活用の流れです。(かなり簡単に書きました)
① 売り上げが上がらないと悩む・ウェブの活用を思いつく
② なぜ売れないか考える・売れる方法を検討する・そのためのコンテンツ(内容)を考える
③ コンテンツ(内容)を作る・デザインに落とし込む
④ ホームページを修正する・リニューアルする
⑤ ネット広告・SEO・SNS活用・各種マーケティング施策
おそらく、④⑤ばかり繰り返している人が多いのではないでしょうか?
これは対処療法です。
根本治療を本気で考えるなら、②から見直していきましょう。
そうすれば、その後の③④⑤で何をすべきか明確になります。
せっかくの投資ですので、④や⑤も有益なものとしていただきたいです。
お客様の本当に求めているニーズをちゃんと理解していますか?
ホームページの活用を考えた際に、お客様を絞って考えたほうが良いのは、お客様自身も絞って探しているからと以前書きました。
お客様が絞り込みをしているのは、自身のニーズを細分化して検討しているからです。
お客様の細分化されたニーズがわかるのが、検索による第二、第三のキーワードです。
例えば、釣り竿を探す場合は、単に「釣り竿」と検索するのではなく、何を釣りたいか、どのような場所で釣りたいかを考えながら検索をします。
例えば「釣り竿 真鯛」とか「釣り竿 真鯛 船釣り」とか「釣り竿 真鯛 初心者用」とかです。
このようにキーワードを何個か組み合わせて検索しているので、この「釣り竿」以外の第二、第三キーワードを見れば、そのお客様のニーズがわかります。
船釣りで使いたい人なのか、初心者でも使いやすい竿を探しているのか、といった具合です。
船釣り目的の人に提供すべきコンテンツは、やはり船釣り用の釣り竿に関する情報であり、初心者の人に提供すべきは、初心者でもわかりやすい、買い物をガイドしてあげるようなコンテンツでしょう。
このように、第二、第三のキーワードには「お客様のニーズ」が隠れています。
ちなみに、インターネット上には、この二ーズをまとめてくれているサービスがあります。
◆サジェストツール(例)
http://kouho.jp/
このようなサイトで、「釣り竿」などのキーワードを入れてみてください。
これらは、実際にGoogleなどで検索されているお客様の生の声です。